
うそ…熱がある…。38.5℃!?どうしよう、どうしよう!救急車…?夜間診療…?頭が真っ白で、何も考えられない…!

お、落ち着いて!でも、確かに焦るな…。こんな時、何を基準に判断すればいいんだろう…。
わが子の熱い体、真っ赤な顔、そして体温計が示す高い数字…。
親なら誰しも、心臓が凍りつき、血の気が引く瞬間です。
でも、大丈夫。まず、大きく深呼吸してください。
この記事は、そんなパニック寸前のあなたの隣で、「次に何をすべきか」を冷静に教えてくれる、頼れる看護師のような存在です。
正しい知識が、あなたと赤ちゃんを守る最大の武器になります。一緒に、一つずつ確認していきましょう。
【最重要】見るべきは熱の高さより「機嫌」と「全身状態」
多くの親が「38℃を超えたら病院!」と思いがちですが、小児科医が最も重視するのは、実は熱の高さではありません。
熱が39℃あっても、ケロッと遊んで水分も摂れているなら、緊急性は低い。
熱が37℃台でも、ぐったりしてミルクを飲まないなら、緊急性が高い。
これが、小児科の基本です。

僕、熱があっても意外と元気な時もあるんだ!体温計の数字だけじゃなくて、僕の様子をよーく見て。「いつもと違う」感じがするかどうかが、一番大事なサインだよ!
【保存版】病院へ行くべきか?判断に迷う時のチェックリスト
スマホにこの記事をブックマークしておき、いざという時にこのリストを確認してください。
すぐに救急外来へ!場合によっては救急車を! (危険なサイン)
- □ 生後3ヶ月未満で、38℃以上の熱がある
- □ 意識がはっきりしない、呼びかけに反応が薄い、ぐったりしている
- □ けいれんを起こした(5分以上続く、左右非対称、繰り返す場合は救急車)
- □ 呼吸が異常に速い、肩で息をしている、顔色が悪い(紫色など)
- □ 嘔吐を繰り返し、水分が全く摂れない
診療時間内に受診を (受診した方が良いサイン)
- □ 熱はあっても比較的元気だが、機嫌が悪く、ずっと泣き続けている
- □ 母乳やミルクの飲みが、普段の半分以下になっている
- □ おしっこの回数や量が、明らかに減っている
- □ 熱が3日以上続いている
お家で様子を見る時の「正しいホームケア」5つの基本
急いで病院へ行く必要はない、と判断できた場合の、お家でのケア方法です。
- 水分補給:これが最も重要。母乳、ミルク、ベビー用イオン飲料などを、少量ずつ、こまめに与えましょう。
- 食事:離乳食が始まっていても、無理に食べさせる必要はありません。消化の良いものを、食べたがる分だけでOK。
- 服装:汗をかいたらこまめに着替えを。熱がこもらないよう、普段より1枚少なめが目安です。
- クーリング:赤ちゃんが嫌がらなければ、太い血管が通っている首すじ、脇の下、足の付け根などを冷たいタオルで冷やしてあげると、気持ちよく過ごせます。
- 解熱剤の使い方:医師から処方された解熱剤は、熱を下げること自体が目的ではありません。熱でぐずって水分が摂れない、眠れない、といった時に、一時的に楽にしてあげるための「お守り」と考えましょう。
これだけは揃えておきたい!いざという時の「お守りアイテム」

いざという時に「あれがない!」ってならないように、事前に準備しておくことが、親の心の余裕に繋がるんだね。
- わきで15秒で測れる体温計:ぐずる赤ちゃんの熱を素早く測れます。
- 電動鼻吸い器:熱が出ると鼻水も出やすいもの。鼻が詰まるとミルクが飲めなくなるので、あると本当に助かります。
- ベビー用イオン飲料(アクアライトなど):水分補給の最終兵器。
- スマホに登録!「#8000」:夜間や休日に、小児科医や看護師に無料で電話相談できる「こども医療でんわ相談」の番号です。これを知っているだけで、安心感が全く違います。
まとめ:あなたの「親としての勘」を、何よりも信じて。
ここまで色々なガイドラインをお伝えしてきましたが、最後に一番大切なことをお伝えします。
それは、**「なんだか、いつもと違う」**という、あなたの親としての直感を信じることです。
チェックリストに当てはまらなくても、何か胸騒ぎがする時は、ためらわずに病院に電話したり、#8000に相談してください。その勘は、多くの場合、正しいです。
この記事が、いざという時のあなたの冷静な判断を助けるお守りとなることを、心から願っています。
コメント