
もう3日連続で2時間しか寝てない…。抱っこじゃないと寝ないし、置いたら起きるし、私の限界はとっくに超えてる…

それ、本当に辛いよね。実は赤ちゃんの寝かしつけにはいくつか選択肢があるんだ。今日は「やってもいいし、やらなくてもいい」という前提で、ネントレの話をしよう。
午前3時。抱っこしても置いたら泣く、授乳でしか寝ない、何度も起きる…。「もうおかしくなりそう」そんな限界の夜を過ごしていませんか。
そんなときに知ってほしいのが、ねんねトレーニング(ネントレ)という選択肢です。「赤ちゃんを泣きっぱなしにする厳しい訓練」と誤解されがちですが、本来は赤ちゃんが自分で眠りにつくスキルを優しく育てていく関わり方のことです。
もちろん、抱っこや授乳で寝かしつける方法が合っている家庭もあります。ネントレは「必ずやるべきもの」ではなく、親子の睡眠がつらくなってきたときに検討できる選択肢のひとつです。
この記事では、赤ちゃんの安全な睡眠環境についてはこども家庭庁・厚生労働省・米国小児科学会(AAP)などの公開情報を参考にし、ネントレの方法については育児書や小児睡眠に関する研究・一般的な育児ガイドをもとに、初めてのママ・パパ向けに整理しました。
※この記事は公的情報をもとに整理した一般情報です。赤ちゃんの体調・発達・睡眠に関する個別の判断は、かかりつけ医や自治体の育児相談窓口にご相談ください。
「ネントレしない=ダメな親」じゃないからね。今の方法で家族みんなが落ち着いてるなら、それが正解。読んで「自分には合いそう」と思ったところだけ取り入れてね。
そもそもネントレって何?「泣かせっぱなし」ではありません
ネントレ(ねんねトレーニング)とは、赤ちゃんが自分で自分を落ち着かせて眠りにつく「セルフねんね」のスキルを身につけてもらうための関わり方のことです。
「スパルタ式に赤ちゃんを延々と泣かせ続けるもの」というイメージは、実は正しくありません。ネントレには複数の方法があり、ほとんど泣かせない優しいものから、短時間だけ見守るものまで、家庭の方針に合わせて選べるのが特徴です。
ネントレで身につくとされるスキル
- 抱っこや授乳以外の方法でも眠りにつける可能性がある
- 夜中に少し目覚めても、自分で再入眠できる子もいる
- 生活リズムが整うことで、お昼寝がスムーズになる家庭もある
- 結果的に、親が眠れる時間が増えることもある
どれも「必ずそうなる」ものではなく、赤ちゃんの気質や家庭環境によって個人差があります。
ネントレでよくある誤解
| 誤解 | 実際 |
|---|---|
| 赤ちゃんが可哀想 | 「ほとんど泣かせない方法」も多くある |
| 愛情が伝わらなくなる | 一部の研究では、適切な月齢で行う行動的睡眠介入について、長期的な親子関係への明確な悪影響は確認されていません。ただし、赤ちゃんの月齢・体調・家庭の状況に合わせて無理なく進めることが大切です |
| 絶対に必要 | 家庭の方針次第。やらない選択もOK |
| 1日で結果が出る | 多くは3日〜2週間ほどかかる |
抱っこで寝かしつけて満足してるなら、それも立派な選択!「いまはネントレしない」という結論で記事を閉じてもまったく問題ないよ。
ネントレはいつから始める?月齢別の目安
ネントレを始めるタイミングは家庭によって異なりますが、一般的には生後4〜6ヶ月頃がスタートしやすいと言われています。
【図解1:月齢別 ネントレ開始の目安】

月齢別の睡眠とネントレの目安
| 月齢 | 1日の合計睡眠 | 夜の睡眠の特徴 | ネントレの目安 |
|---|---|---|---|
| 0〜3ヶ月 | 14〜17時間前後 | 2〜4時間ごとに目覚めやすい | まだ早い。授乳優先 |
| 4〜6ヶ月 | 12〜15時間前後 | 少しずつ長く眠れる子も | 生活リズム作りを始めやすい時期 |
| 7〜11ヶ月 | 12〜15時間前後 | 夜のまとまった睡眠が増える子も | 習慣化しやすい時期 |
| 1歳〜 | 11〜14時間前後 | 生活リズムが安定しやすい | 無理なく環境作りから |
※睡眠時間は米国国立睡眠財団(NSF)の推奨値を参考にした目安です。個人差がとても大きいので、「この月齢なら必ず夜通し寝る」というものではありません。あくまで参考程度にしてください。
4〜6ヶ月が始めやすいといわれる理由
- 体内時計が整い始める:昼と夜の区別がつきやすくなる
- 授乳間隔が安定してくる:頻回授乳から少しずつ卒業しやすい
- 離乳食前で生活リズムを変えやすい:1日のパターンを作りやすい
始める前に確認したいこと
- 赤ちゃんが体調を崩していないか(風邪・予防接種直後はNG)
- 夫婦で方針が共有できているか
- 引越し・保育園入園・帰省などの大きな環境変化が予定されていないか
- 親自身が「いま挑戦できる気力」があるか
始める前に医師へ相談したいケース
- 早産・低出生体重で生まれた
- 体重増加や授乳量に不安がある
- 持病・呼吸器系の不安・胃食道逆流などがある
- 夜間授乳を減らしてよいか迷っている
- 親のメンタルが限界で、赤ちゃんの泣き声に耐えられない
特に夜間授乳を減らす場合は、赤ちゃんの体重増加や発達状況によって判断が変わります。不安がある場合は、自己判断せず、かかりつけ医や保健師に相談しましょう。親のメンタルがつらいときも、無理にネントレを進めるより、まず相談先を確保することが大切です。
「〇ヶ月になったから始めなきゃ!」と焦らなくて大丈夫。親の気持ちが整ったタイミングが、その家庭にとっての最適解だよ。
【3つの方法を比較】わが家に合うネントレの選び方
ネントレには様々な方法がありますが、ここでは代表的な3つを「赤ちゃんの涙の量」「親の負担」「効果が出るまでの期間」で比較します。
【図解2:3つのネントレ方法 比較表】

| 方法 | 涙の量 | 親の負担 | 効果まで | こんな家庭に |
|---|---|---|---|---|
| フェイドアウト法 | 少ない | 長い時間 | 2〜4週間 | 泣かせるのが辛い |
| ファーバー法 | 中程度 | 中程度 | 3〜7日 | 早く結果がほしい |
| ジーナ式 | 泣く場面が少なめ | スケジュール管理 | 1〜2週間 | 規則正しい生活が好き |
① フェイドアウト法|いちばん優しいアプローチ
寝かしつけへの親の関与を、少しずつ減らしていく方法です。涙の量がもっとも少なく、ネントレ初心者や「泣かせるのが本当に辛い」家庭に向いています。
具体的なステップ例:
- 1〜3日目:いつも通り抱っこで寝かしつける(ただし完全に寝る前にお布団に置く)
- 4〜7日目:添い寝でトントン+背中ナデナデ
- 8〜10日目:横に座って手だけ握る・声かけのみ
- 11日目以降:部屋の外から見守る(呼ばれたら戻る)
メリット:赤ちゃんも親も精神的負担が少ない。挫折しにくい
デメリット:効果が出るまで2〜4週間かかる。途中で親が疲れて続かなくなることもある
② ファーバー法|段階的に見守る
「おやすみ」と伝えて部屋を出た後、赤ちゃんが泣いても決まった時間、間隔をあけながら様子を見に行く方法です。アメリカの小児科医リチャード・ファーバー博士が提唱しました。
具体的なステップ例(1日目):
- ねんねルーティンを済ませて、まだ起きている状態でお布団に置く
- 「おやすみ」と声をかけて部屋を出る
- 泣いても3分間は見に行かない
- 3分経ったら部屋に入り、抱っこせず1〜2分声かけ・トントンだけ
- また部屋を出て、今度は5分待つ
- 次は10分→10分→10分…と間隔を延ばす
2日目は最初5分待ち、3日目は最初10分待ち…と少しずつ延ばします。「放置」ではなく、「パパママは必ず戻ってくる」という安心感を教えながら、一人で眠る練習をするのがポイントです。
ただし、泣き方がいつもと違う、呼吸が苦しそう、嘔吐した、体調不良が疑われるなどの場合は、時間を待たずに確認してね。ファーバー法は「安全確認をしない」という意味じゃないよ!
具体的には、次のような場合は時間を待たずに様子を見に行ってください。
- 泣き方がいつもと明らかに違う
- 呼吸が苦しそう・ヒューヒュー音がする
- 嘔吐した気配がある
- 発熱など体調不良が疑われる
- おむつの不快・室温の暑さ寒さなど明らかな不快がありそう
メリット:効果が出るのが比較的早い(3〜7日ほどの家庭が多い)
デメリット:赤ちゃんが泣くのを聞くのが精神的に辛い
③ ジーナ式|生活リズム全体を整える
イギリスのカリスマナニー、ジーナ・フォードが提唱したメソッド。朝起きる時間・授乳の時間・お昼寝の時間・夜寝る時間を細かくスケジュール化することで、自然と夜に眠れる体内時計を作る方法です。
ジーナ式の特徴:
- 月齢別に詳細なタイムスケジュールが決まっている
- 「朝7時起床→お昼寝12時〜14時→夜19時就寝」など、生活全体を管理
- 泣く場面が少ないと感じる家庭もある
- 本『カリスマ・ナニーが教える 赤ちゃんとおかあさんの快眠講座』が定番ガイド
メリット:生活リズムを整えやすい・パパも予定を共有しやすい
デメリット:親が時計を見ながら管理する必要があり、外出・帰省・上の子の予定と合わないこともある
ネントレを始める前に|安全な睡眠環境がいちばん大事
ネントレより先に大切なのは、安全な睡眠環境です。どのネントレ方法を選ぶにせよ、これだけは必ず守ってください。
1歳未満の赤ちゃんの基本ルール:
- あおむけで寝かせる(うつぶせ・横向きは避ける)
- 固く平らな寝具に寝かせる(柔らかいマットレスやソファはNG)
- 寝床に枕・掛け布団・ぬいぐるみ・タオルを置かない
- 大人と同じ寝床ではなく、赤ちゃん用の安全な寝床を使う(ベビーベッド推奨)
- 大人用ベッドやソファで寝かせるのは避ける
これらはこども家庭庁・厚生労働省・米国小児科学会(AAP)が共通して推奨している、乳幼児突然死症候群(SIDS)予防の基本です。ネントレを始める前に、まずこの環境が整っているか確認しましょう。
うまく進めるための「3つの土台」
どの方法を選ぶにせよ、以下の3つの土台が整っていると、ネントレが進みやすくなります。
【図解3:ネントレを進めるための3つの土台】

土台1|快適な「ねんね環境」を整える
- 光を遮断する:寝室は昼間でも真っ暗が理想。遮光カーテン1級がおすすめ
- 温度・湿度:20〜22℃・湿度40〜60%が目安(夏はもう少し低めでもOK)
- ホワイトノイズの活用:生活音をやわらげる目的で使う家庭もあります。使う場合は音量を小さめにし、赤ちゃんの耳元ではなく離れた場所に置きましょう。「必ず効果がある」というものではないので、合わなければ無理に使う必要はありません
土台2|「ねんねルーティン(入眠儀式)」を作る
毎日、寝る前に必ず同じ行動を同じ順番で繰り返すと、赤ちゃんに「これから寝る時間だよ」という心の準備をさせられます。
ねんねルーティン例(所要15〜30分):
- お風呂(湯温は38〜39℃のぬるめ)
- 保湿・着替え・歯磨き
- 授乳・ミルクなど、月齢に合った寝る前の水分補給
- 絵本を1冊(短いもの)
- 子守唄を1曲または「大好きだよ、おやすみ」の声かけ
- 電気を消して退室
大切なのは「毎日同じ流れ」を守ることです。順番やタイミングが日によって大きく変わると、赤ちゃんもリズムをつかみにくくなることがあります。
土台3|夫婦で「方針」と「中断ルール」を決める
方針が日によって大きく変わると、赤ちゃんも親もリズムをつかみにくくなることがあります。とはいえ、体調不良や親の限界を感じる日は中断して大丈夫。夫婦で「続ける日」「休む日」のルールを決めておくと安心です。
夫婦で確認しておきたいこと:
- どの方法を試すか(フェイドアウト/ファーバー/ジーナ式)
- まず何日くらい試してみるか(目安:3日〜1週間)
- どちらが対応するか・分担をどうするか
- どんなときは中断するか(赤ちゃんの体調不良・親が限界・家族のイベントなど)
- 親が限界のときはどう交代するか(片方が家を出る・実家を頼る・産後ケアを使うなど)
- 2週間続けて効果が見えなければ、いったん中止して再検討
「続けなきゃ失敗」じゃないからね。中断は休憩であって、敗北じゃないよ!
ネントレでよくあるつまずきと対処法
つまずき①|途中で続けるのが辛くなる
泣き声が辛くて続けたくなくなるのは普通です。「3日だけ試してみよう」と短期目標を設定し、3日経って変化が見えてきたら次の3日を目指す、という小刻みな目標設定がおすすめです。辛ければ、いったん休んで大丈夫です。
つまずき②|変化が見えない
1〜2日で変化が出ないのは普通です。多くの研究では3日〜2週間で何らかの変化が見られるとされていますが、赤ちゃんの気質や発達によって合わない方法もあります。1週間続けても全く変化がない場合は、月齢や赤ちゃんの気質と方法が合っていない可能性があります。
つまずき③|旅行・帰省・予防接種で中断した
一度ペースが崩れるのはよくあることです。環境が戻ったら、最初の1〜3日だけ少し巻き戻して再開すれば、また軌道に乗りやすくなります。
つまずき④|お昼寝はうまくいくのに夜だけダメ
夜の方が「親と離れたくない」気持ちが強くなるため、夜から始めるのは難易度が高めです。お昼寝でセルフねんねが定着してから、夜に移行するのも有効な方法のひとつです。
つまずき⑤|パートナーが協力的でない
方針が一致しないと進みにくくなります。「私だけが頑張る」状態にならないよう、この記事を一緒に読む・育児書を共有するなどして、まずは知識から揃えるのがおすすめです。
うまくいかない=失敗じゃないよ。「いまはタイミングじゃなかった」だけ。方法を変えたり、1ヶ月後にまた試したりすれば、合うやり方が見つかるかもしれないよ。
よくある質問
Q. ネントレは赤ちゃんの愛着形成に悪影響はない?
小児科系の主要研究では、適切な月齢で行う行動的睡眠介入について、長期的な親子関係への明確な悪影響は確認されていないと報告されています。ただし、これはすべての家庭・すべての赤ちゃんに当てはまるわけではありません。新生児期からの放置は別問題ですし、赤ちゃんの気質や家庭の状況に合わせて、無理なく進めることが大切です。
Q. 母乳育児中でもネントレできる?
できます。「ネントレ=断乳」ではありません。寝る前の授乳は残しつつ、夜中の頻回授乳を減らしていく方法が一般的です。ただし夜間授乳を減らす判断は赤ちゃんの体重・発達によって変わるので、不安があれば医師や保健師に相談しましょう。
Q. 双子の場合はどうする?
基本は同じです。片方が泣いてももう片方が起きないことが多いと双子育児経験者から報告されています。同じ部屋・同じスケジュールで進めるのが定番です。
Q. 1歳を過ぎてからでもネントレできる?
できます。むしろ意思疎通ができる分、絵本・カード・タイマーなどを使って「寝る時間」を伝えやすいメリットがあります。ただし、すでに定着した習慣を変えるため、変化が出るまで時間がかかる傾向があります。
Q. 保育園入園とネントレ、どっちを先にやる?
大きな環境変化が重なるのは避けたいので、ネントレを先に完了させるか、入園が落ち着いてから(2〜3ヶ月後)始めるのがおすすめです。
まとめ|赤ちゃんの「眠る力」をそっと信じてあげよう
- ネントレは「泣かせっぱなしの厳しい訓練」ではなく、赤ちゃんが自分で眠るスキルを学ぶ関わり方の選択肢のひとつ
- 抱っこや授乳で寝かしつける家庭も間違いではない。やらない選択も尊重される
- 始める時期は生後4〜6ヶ月頃がスタートしやすいが、親の気持ちが整ったときがベストタイミング
- 代表的な方法は「フェイドアウト法・ファーバー法・ジーナ式」の3つ。家庭の方針で選んでOK
- ネントレより先に、安全な睡眠環境(あおむけ・固い寝具・寝床に物を置かない)が最優先
- うまく進める土台は「環境作り・ねんねルーティン・夫婦の方針共有」の3つ
- つらいときは中断していい。中断は失敗じゃない
赤ちゃんは、あなたが思っている以上に「一人で眠る力」を少しずつ身につけていきます。ネントレは、その力をそっと後押しする関わり方のひとつです。
どの方法を選ぶにせよ、そこにあなたの愛情があれば、それがあなたの家庭にとっての答えです。やらない選択も、立派なひとつの答えです。

僕たちがやるべきことは、無理やり寝かしつけることじゃなくて、この子に合った環境を整えてあげることなんだね。やってみて合わなければ、別の方法を試せばいい。
タイミングを変えたり、方法を変えたりすると、うまくいく家庭もあります。少しずつ眠れる時間が増えていく家庭も多いです。一人で抱え込まず、つらいときはかかりつけ医や自治体の育児相談窓口に相談してくださいね。
参考情報
安全な睡眠環境について:
- こども家庭庁/厚生労働省「乳幼児突然死症候群(SIDS)について」
- 米国小児科学会(AAP)「Safe Sleep Recommendations」
睡眠時間の目安について:
- 米国国立睡眠財団(NSF)「How Much Sleep Do We Really Need?」
ネントレ方法の参考:
- 『Solve Your Child’s Sleep Problems』(Richard Ferber)
- 『カリスマ・ナニーが教える 赤ちゃんとおかあさんの快眠講座』(ジーナ・フォード)
- 小児睡眠や行動的睡眠介入に関する研究
困ったときの相談先:
- 各自治体の育児相談窓口・保健センター
- かかりつけの小児科



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