
孫を可愛がってくれるのは、本当に、本当にありがたいんだけど…。アポなしで突然訪問されたり、「昔はこうだったのよ」って言われると、正直しんどいな…。

自分の親と妻の間で板挟みになるのも、結構キツいよな…。悪気がないのは分かるから、余計にどうしたらいいか分からなくなる。
その、「ありがたい」と「しんどい」が同居する、複雑な気持ち、痛いほど分かります。
祖父母の愛情は、何にも代えがたい宝物。でも、その愛情表現が、時に私たちの心と体の負担になってしまうのも、また事実です。
この記事は、どちらかが悪いという話ではありません。ただ、愛情の形と、育児の常識が、時代と共に少しだけ変わったという事実に向き合い、家族みんなが笑顔でいられるための、賢いコミュニケーション術を探る、心のガイドブックです。
【危険!】今すぐアップデートしたい「昭和の育児常識」トップ5
祖父母の「善意のアドバイス」に、悪気がないのは百も承知。だからこそ、頭ごなしに否定するのではなく、「お母さんたちの時代は、これが常識でしたもんね。でも、今はこんな風に変わったみたいなんです」と、敬意をもって、最新の情報を共有しましょう。
①「抱き癖がつくから、あまり抱っこしない方がいい」
→ 【現代の常識】どんどん抱っこしてOK!抱っこは、赤ちゃんの脳の発達と、自己肯定感を育む、最高のスキンシップです。
②「お風呂上がりの白湯や、3ヶ月からの果汁は当たり前」
→ 【現代の常識】離乳食が始まるまで、赤ちゃんに必要な水分と栄養は、母乳かミルクだけで十分です。
③「アレルギーが怖いから、卵や牛乳は遅めに」
→ 【現代の常識】近年、特定の食物を過度に避けることは、かえってアレルギーのリスクを高める可能性があると分かってきました。
④「うつ伏せ寝の方が、よく眠る」
→ 【現代の常識】SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを減らすため、寝かせる時は、必ず「仰向け」が鉄則です。
⑤「丈夫な子になるように、日光浴をさせなさい」
→ 【現代の常識】昔とは違い、今はオゾン層の破壊などにより、紫外線の害が深刻です。赤ちゃんには、直射日光を避ける紫外線対策が必要です。
角を立てずに、自分たちのペースを守る「魔法の伝え方」
分かってはいても、直接伝えるのは勇気がいりますよね。そんな時に使える、3つのコミュニケーション術です。
- 主語を「私たち(夫婦)」にする
「妻がこう言っていまして…」ではなく、「私たち夫婦で、こうすることに決めたんです」と伝える。これにより、個人の意見ではなく、新しい家族としての方針であることを示せます。 - 「専門家の権威」を借りる
「保健師さん(お医者さん)から、今はこう指導されてるんです」と、第三者の客観的なアドバイスとして伝えることで、角が立ちにくくなります。 - ネガティブをポジティブに変換する
×「アポなしで来ないでください」
○「来てくださる時は、〇〇が起きているこの時間帯だと、顔も見られて、私たちもすごく嬉しいです!」
【パパの最重要ミッション】妻と母の板挟みになった時の、正しい立ち回り方
この問題において、夫(パパ)の役割は、極めて重要です。

パパ!今こそ君がヒーローになる時だぜ!ママという姫君を、ばあばという愛情深い竜から守る、最強の『防波堤』になるんだ!審判になって、どっちが正しいかジャッジするんじゃないぞ!とにかく、姫の味方をするんだ!
あなたの最大のミッションは、妻の「防波堤」となり、「絶対的な味方」であると、態度で示すことです。
- 妻の愚痴や不満を、まず最後まで、口を挟まずに聞く。
- そして、「それは辛かったな。俺から、うまく伝えておくよ」と、行動で示す。
- あなたの実母に関することは、あなたから伝えてもらうのが、一番角が立ちません。
まとめ:敬意と感謝を忘れずに、でも、主役は「私たち家族」です。
祖父母は、私たちを育ててくれた、人生の大先輩。その経験と愛情には、常に敬意と感謝の気持ちを忘れてはいけません。
しかし、忘れないでください。今、この子の親として、育児の最終的な責任を負っているのは、他の誰でもない「私たち夫婦」です。
健全な境界線を、愛情をもって引くこと。それは、祖父母とこの先も長く、良い関係を続けていくためにこそ、必要な勇気なのです。
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