「離乳食は1食何グラム?」「全部合わせた総量はどれくらい?」と、毎回はかりを前に悩んでいませんか。
結論からいうと、7〜8か月以降は主食・野菜や果物・たんぱく質ごとに1回量の目安があります。ただし、これは完食ノルマではありません。食欲、食べる力、母乳・ミルクの量、成長の経過に合わせて調整するための出発点です。
目安量は「合格ライン」じゃなくて、献立を考えるときの地図だよ。1食ごとの増減より、数日間の様子と成長の流れを見よう。
先に結論|離乳食の量で覚えること
- 5〜6か月:固定のグラム目安はなく、1日1回・1さじから
- 7〜8か月以降:主食+野菜・果物+たんぱく質1種類で考える
- たんぱく質:魚・肉・豆腐・卵・乳製品を全部足さない
- 足りているか:1食の完食量より、成長曲線と元気・食べる様子で確認する
この記事では、こども家庭庁の「授乳・離乳の支援ガイド」と自治体の公的資料をもとに、月齢別の量、1食の総量の考え方、母乳・ミルクとのバランスまで整理します。離乳食全体の流れを先に見たい方は、離乳食の進め方完全ガイドをご覧ください。
離乳食は1食何g?月齢別の量を先に確認
まずは現在の月齢に近いカードを確認してください。月齢はあくまで目安なので、実際には赤ちゃんの発達や食べ方に合わせます。

5〜6か月
1日1回・1さじから
固定のg目安なし
7〜8か月
1日2回
全がゆ50〜80g+野菜・果物20〜30g+たんぱく質1種類
9〜11か月
1日3回
全がゆ90g〜軟飯80g+野菜・果物30〜40g+たんぱく質1種類
12〜18か月
1日3回+間食1〜2回
軟飯90g〜ご飯80g+野菜・果物40〜50g+たんぱく質1種類
「全がゆ90g〜軟飯80g」など、後の数字が小さいのは間違いではありません。水分の多いおかゆから、水分の少ない軟飯・ご飯へ移るため、重量だけでは単純比較できないからです。
5〜6か月|固定のグラム目安はなく、1日1回・1さじから
離乳食を始めたばかりの時期は、なめらかにすりつぶしたおかゆを1さじから始めます。慣れてきたら野菜や果物、さらに豆腐・白身魚・固ゆで卵黄などへ少しずつ広げます。
5〜6か月の目安
1日1回
1さじから徐々に
なめらかにすりつぶした状態
これまでのリズムに沿って欲しがるだけ
公式ガイドには、この時期の主食・野菜・たんぱく質の固定グラム数は示されていません。
最初から「おかゆ○gを完食」と考える必要はありません。同じ食材は少量から、赤ちゃんの体調がよい時間に試します。具体的な増やし方は、離乳食初期5〜6か月の進め方で確認できます。
7〜8か月|1日2回、舌でつぶせる固さ
2回食に進み、主食・野菜や果物・たんぱく質を組み合わせ始める時期です。以下は1回あたりの目安です。
7〜8か月|1回の目安量
全がゆ 50〜80g
20〜30g
たんぱく質は次のうち、いずれか1種類
固さ:舌でつぶせる豆腐くらい
食材の粒や2回食への移行で食べる量が一時的に減ることもあります。詳しいスケジュールは、離乳食中期7〜8か月の進め方をご覧ください。
9〜11か月|1日3回、歯ぐきでつぶせる固さ
食事のリズムを1日3回へ近づけ、食欲に応じて量を増やします。手づかみ食べも始まる時期です。
9〜11か月|1回の目安量
全がゆ90g〜軟飯80g
30〜40g
たんぱく質は次のうち、いずれか1種類
固さ:歯ぐきでつぶせるバナナくらい
水分が減るぶん、全がゆ90gから軟飯80gへ進んでもエネルギーまで減るわけではありません。3回食や手づかみ食べの進め方は、離乳食後期9〜11か月の進め方で詳しく解説しています。
12〜18か月|1日3回+必要に応じて間食
食べ物から大部分の栄養をとるようになり、3回の食事に加えて必要に応じて1〜2回の間食を取り入れます。「離乳の完了」は母乳やミルクを必ずやめるという意味ではありません。
12〜18か月|1回の目安量
軟飯90g〜ご飯80g
40〜50g
たんぱく質は次のうち、いずれか1種類
固さ:歯ぐきでかめる肉だんごくらい
食べこぼしながら一口量を覚える時期なので、数字だけでなく自分で食べる経験も大切です。卒乳や幼児食への移行は、離乳食完了期12〜18か月の進め方で確認できます。
たんぱく質の目安は全部足さない|どれか1種類
月齢別の表で最も間違えやすいのが、たんぱく質の読み方です。たとえば7〜8か月の「魚10〜15g、肉10〜15g、豆腐30〜40g」は、すべてを同じ食事に入れる量ではありません。

魚・肉・豆腐・卵・乳製品は「選択式」
基本は1食につきいずれか1種類を選びます。2種類を組み合わせる場合は、それぞれを半量程度にするなど、合計が1種類分の目安になるよう調整します。
豆腐や乳製品は魚・肉より水分が多いため、同じたんぱく質源でもグラム数が大きくなります。重さの差だけで「豆腐は食べすぎ」「魚は少なすぎ」と判断しないことがポイントです。
離乳食の「1食総量」は何g?一律に決められない理由
公的な目安は食品群ごとに示されており、1食の総量として「必ず○g」とは定められていません。主食の水分量と、選ぶたんぱく質によって合計が大きく変わるためです。
次は、公的な1回量の範囲内で組み合わせた献立例です。総量をつかむ参考にはなりますが、完食目標ではありません。

7〜8か月の例
全がゆ60g+野菜25g+魚10g
合計 約95g
豆腐35gを選ぶと合計は約120g
9〜11か月の例
全がゆ90g+野菜35g+魚15g
合計 約140g
豆腐45gを選ぶと合計は約170g
12〜18か月の例
ご飯80g+野菜45g+魚20g
合計 約145g
豆腐55gを選ぶと合計は約180g
同じ月齢でも、魚を選ぶ日と豆腐を選ぶ日では総量が25〜35gほど変わります。さらに、汁物や果物の水分でも重さは変わります。総量だけを他の子と比べるより、食品群の組み合わせを見る方が実用的です。
はかりがないときは?大さじ・お茶碗換算の注意点
「大さじ1は15mL」ですが、これは体積です。水なら約15gでも、おかゆ・豆腐・肉・野菜がすべて15gになるわけではありません。食材や水分量で重さが変わるため、万能な換算表にはできません。
毎回はからなくてよくなる3ステップ
市販ベビーフードはパッケージの内容量も参考になります。毎食すべてを計量するのではなく、月齢が変わったときや「最近かなり少ない・多いかも」と感じたときに数回確認すれば十分です。
離乳食と母乳・ミルクのバランス
離乳は、母乳やミルクだけでは不足してくるエネルギーや栄養を食べ物で補い、幼児食へ移る過程です。月齢が進むにつれて食事の役割は大きくなりますが、急に授乳を減らす必要はありません。
これまでの授乳リズムに沿い、母乳・ミルクは欲しがるだけ
食後に授乳。別の時間にも、母乳は欲しがるだけ、ミルクは1日3回程度が目安
食後に授乳。別の時間にも、母乳は欲しがるだけ、ミルクは1日2回程度が目安
離乳の進み方に応じて授乳。完了=一律に断乳ではない
授乳回数や量にも個人差があります。離乳食を増やしたのに母乳・ミルクが急に減らない、または食後に飲みたがるという理由だけで失敗とはいえません。成長の経過と合わせて見ます。
離乳食が目安より少ない|足りているかの確認方法
1食食べなかっただけでは、足りないとは判断できません。体調や眠気、授乳のタイミングで食欲は変わります。次の順番で確認しましょう。

「少ないかも」と思ったときの5チェック
- 元気があり、普段どおり遊べているか
- 母乳・ミルクや水分をとれているか
- おしっこ・うんちが普段と大きく変わっていないか
- 固さ・粒・一口量が今の食べる力に合っているか
- 母子健康手帳の成長曲線に沿って増えているか
元気で成長曲線に沿っているなら、まずは量を無理に増やすより、盛り付けを少なくして「食べ切れた」経験を作り、欲しがれば追加する方法が試せます。食べない原因や対策は、離乳食を食べないときの月齢別対処法も参考にしてください。
離乳食を目安より多く食べる|減らすべき?
食欲に応じて量を増やすこと自体は、公的資料の考え方にも沿っています。目安より多いという理由だけで、一律に減らす必要はありません。
- 主食ばかり、果物や乳製品ばかりになっていないか
- 早食い・丸のみではなく、口を動かして食べているか
- 食べ終わっても苦しそう、吐き戻すなどがないか
- 成長曲線から急に大きく外れる体重増加がないか
たくさん欲しがるときは、まず野菜や主食を中心に少量ずつ追加し、食事時間や噛みやすい固さも見直します。体重が成長曲線から急に外れて増える場合は、小児科や乳幼児健診で相談してください。
量だけでなく「固さ」が合っているかも確認
食べる量が増えない原因は、量ではなく固さや粒の大きさにあることもあります。口から出す、丸のみする、繰り返しむせる場合は、一段階前の固さへ戻して様子を見ましょう。
月齢表示は目安です。同じ月齢でも、歯の生え方、かむ力、飲み込む力は異なります。離乳食の固さを月齢別に確認すると、今の状態に合う調整方法がわかります。
食べないときは「もっと盛る」より、固さ・一口量・時間を変える方がうまくいくこともあるよ。
こんなときは小児科・保健センターへ相談
離乳食の量には個人差がありますが、次の状態は自己判断で「個人差」と片づけず、かかりつけの小児科、乳幼児健診、自治体の保健師・管理栄養士へ相談してください。
早めに相談したいサイン
- 体重が増えない、または成長曲線から外れて下がってきた
- 食事のたびに強くむせる、せき込む、飲み込みにくそう
- 食べ物・母乳・ミルク・水分をほとんどとれない状態が続く
- 繰り返す嘔吐や下痢、尿が少ない、ぐったりしている
- 食後にじんましん、繰り返す嘔吐、せき、ゼーゼーなどが出た
呼吸が苦しそう、顔色が悪い、意識がおかしいなど緊急性の高い症状があれば119番を利用します。夜間・休日に受診を迷うときは、「こどもの救急」や、全国共通の子ども医療電話相談「#8000」も判断の助けになります。#8000の実施時間は都道府県によって異なります。
毎日目安量を用意できないときはベビーフードも選択肢
主食・野菜・たんぱく質を毎食そろえるのが難しい日は、市販品や冷凍の離乳食を組み合わせてもかまいません。公的ガイドでも、ベビーフードは調理負担を軽くする選択肢として扱われています。
ただし、単品だけでは食品群が偏ることがあります。2回食以降はパッケージの食品名と内容量を見て、不足する主食や野菜、たんぱく質を1品足すと整えやすくなります。
離乳食の量に関するよくある質問
毎食、目安量を完食させるべきですか?
いいえ。目安は完食ノルマではありません。食欲や体調には日ごとの波があります。食べる量だけでなく、食べる様子、母乳・ミルク、水分、成長曲線を合わせて見ます。
離乳食初期は1食何gですか?
こども家庭庁の公式ガイドには、5〜6か月の固定グラム数は示されていません。なめらかなおかゆを1さじから始め、慣れに応じて種類と量を少しずつ増やします。
たんぱく質は魚と豆腐を両方あげてもいいですか?
組み合わせることはできます。ただし、表の魚・肉・豆腐・卵・乳製品は各1種類を選んだ場合の量です。2種類なら、それぞれを少なめにして合計が1種類分の目安に近づくよう調整します。
目安より半分しか食べません。大丈夫ですか?
半分という数字だけでは判断できません。元気があり、母乳・ミルクや水分をとれ、成長曲線に沿っているかを確認します。少ない状態が続き体重が増えない、飲み込みにくそう、体調不良がある場合は専門家へ相談してください。
食べたあとも泣くのは量が足りないからですか?
空腹とは限りません。食事を終えたくない、眠い、抱っこしてほしいなど別の理由もあります。食べる様子に余裕があり、もっと欲しがるなら少量追加し、むせ・丸のみ・苦しそうな様子があれば量より固さやペースを見直します。
まとめ|離乳食の量は数字と成長の両方で見る
- 5〜6か月は固定のグラム目安がなく、1日1回・1さじから始める
- 7〜8か月以降は、主食+野菜・果物+たんぱく質1種類が基本
- たんぱく質の各数値は選択式であり、全部を足す量ではない
- 1食総量は水分や食材で変わるため、食品群ごとの量を見る
- 足りているかは、数日間の食べ方、授乳、元気、成長曲線で判断する
今日は少なくても、明日はよく食べるかもしれないよ。数字に追われすぎず、赤ちゃんの成長の流れを一緒に見ていこう。
参考にした公的資料
本記事は2026年8月2日時点で確認できる、以下の公的資料をもとに作成しています。



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